時には道草の経験も大事

「ナチュラリゼーションの寝返り」は上肢から動き始める寝返りですが、それはナチュラリゼーションの目的があってのことで、寝返りという動き自体には身体の他の部分、例えば骨盤や胸部、下肢などから動き始める場合もあるわけです。


例えば子どもたちが最初にレッスンの中で寝返りをした時、骨盤や下肢からの寝返りになるようなこともよくあります。そういう時、それが「間違い」という風には切り分けたくないのです。


大事なのは、そこでまず「違い」に気付くという体験であったり、無意識にやっていたことに気付くということなのだと思います。


中には、その違いに気付いて色々なところから動き始める実験をしてみたくなる子もいます。そういう時、その探究心の芽生えや実践を邪魔せずに、道草の経験を待つ時間もまた大切にしたいと思うことです。


また、上肢から寝返りしていく際の手の動きについてのヒントを得て、その寝返りが「楽にできた」で終わってしまったら、それは単なるコツの伝授になってしまいますが、なぜ楽にできたのかな?という問いかけもよくします。


その時すぐに答えが見つからなくても良いのです。何がどう違うかを動いて感じてみることや、自ら考える隙間を開くということ、そして自分が感じ取ったことを臆せず言葉にするという経験が、特に今の時代の子どもたちには必要だと思うのです。


案外子どもたちの感じ取る能力は優れていて、その問いかけからしばらく経った頃に「胸の真ん中が手に連れていかれる感じ」というような答えを返してくる子もいます。

その子は胸鎖関節の動きを感じ取っているのですね🙂


また、そのように使うと肘が曲がってしまうことに気付き、手や肘のワーク、肩のターンアウトのワークに関心を深める子もいます🙂